小田原で奈良を見る
ぶらりと入った松永記念館、早咲きの白梅が今年も健在。
もう2分咲きかと眺めていると根元の大きな石が目に入った。
隣に「不退寺礎石、奈良時代8世紀、不退寺(現 奈良県奈良市)、松永コレクション」の説明書きが。遠い奈良からどのような経緯で小田原にと思うと興味が沸いた。
松永記念館は電気事業で成功した松永安左エ門(1875―1971)が1959年に
設立した美術館。
彼の好んだ茶室や庭園、美術収集品で知られた記念館で、小田原観光名所の一つである。
不退寺は平城天皇が809年に譲位後に隠棲し「萱の御所」という屋敷として創建、その後孫に当たる歌人として有名な在原業平がそれを寺とした。江戸中期から衰退し、幕末からは無住の時期が続いたという。
この不退寺の礎石が遥々小田原にたどり着いた経緯は計り知れないが、由緒ある礎石に寄り添う雄々しい白梅の古木の姿は心を打つ。

